2019年8月31日土曜日

物欲

 格差を生む不当な搾取は是正するべきだが、日本で言う貧困層は、グローバルスタンダードに照らせばほぼ貧困に当たらない。
世界銀行の設定している国際貧困ラインは1人1日あたり1.98ドル。私の経験上、2007年当時、ウズベキスタンの僻地のホームステイ先では、私を含む1家5人の1日の食費が1ドル程度(たぶんそれ以下)だった。(私は数か月間のうちに10キロ程度は痩せた。)その家は平均的な一家だったし、それなりに工夫して生活は成り立たせていた。当然、部屋にはほとんど家財はなく、棚があっても、何も並んでいないのが普通だった。
 これだけ物質的には恵まれた日本社会に住んでいながら、真に貧困に陥っていない人々までもが生活苦を言うのは、恵まれた環境に慣れてしまい感覚が麻痺しているのではないかと思えてならない。(悪く言えば、卑しさを感じる。)
 欲、特に物欲は、満たされると麻痺し、さらなる欲が生まれ、どんどん増長する。物欲に支配される。
 欲を抑え、無駄を削ぎ、洗練し、些細な物事の機微を感じて楽しむ、それが伝統的な日本文化だと私は思う。

▶貧困よりも、格差を問題にするべきだ

▶ 日本文化のほとんどには精神修養の要素がある

▶学校教育の影響は大きいですし、教育が軽視されていること自体が日本文化退廃の一面だと思いますが、どんなに過酷な教育環境だろうが、経済状況だろうが、精神性というのは、自分がどうあろうとするかということに尽きるわけで、結局は本人次第、自己責任の際たるものだとも思います。

▶学校給食を無償化すればいい

▶ 藤沢市では、平成29年度末時点の学校給食費支払い対象者2万1,953人中、未納者は317人で1.4%。ちなみに、就学援助を受け、給食費が公的支給されている小学生(準要保護世帯)は約3300人。

2019年8月30日金曜日

アノミーと自堕落

公共の肥大化はまるで際限がない
アノミー化し、欲望のコントロールを失っている
足るを知る、我慢は美徳、はいずこへ
持続可能社会を目指すのであれば、欲望のためではなく、欲望をコントロールするために費用を掛けるべきである
欲にも、自堕落な欲と、健全さを求める欲とがある
自堕落が絶対悪だとは思わない
個人の自堕落を許容しながらも、社会は健全性を保つように機能するのでなければ、人間社会は退廃する
公私は混同してはならない

過去最高の105兆円前後=社会保障、国債費膨らむ-20年度概算要求
https://www.jiji.com/jc/article?k=2019083001136&g=eco&fbclid=IwAR1ScnQ7ElJixxTHpjXKgEvVRv_rwvQzzpS73BS0yk2MmTUslrJikAhGCDc

2019年8月25日日曜日

ポピュリズムは独裁を生む

鶴の一声に期待するのは、独裁者に魂を売るに等しい
劇薬には副作用が伴う
合意形成のための地道な作業を端折ってはならない
手段は選ばなくてはならない

2019年8月23日金曜日

あじわい

私は、食べ物をマズイと思うことがほとんどない
吐き気がすれば防衛本能に従うが、食べられる物は、それ自体の味を味わって食べる
マズイから食べない、ということはほぼない
贅沢はしたくない、という思いは常にある
マズイから食べない、というのは、ウマイ物を食べたい、という欲求の現れだろうが、マズイといって拒絶すれば、味わうこともできない
味わえば、発見や感動があるかもしれない
食わず嫌いは、人生を貧しくする

2019年8月17日土曜日

議員活動で広告収入を得ることの問題

議員ユーチューバーなるものが、広告収入を得ることには政治倫理上の問題がある。
公人である議員は、有権者に対して説明責任がある。有権者には知る権利がある。議員は、あらゆる手段を駆使して広報活動をするべきだ。
しかし、その広報物に広告をのせ、広告収入を得るなどというのは、有権者をカモにして商売しているに等しい。
支持する、支持しないにかかわらず、知る権利を行使すると広告の対象とされ、その対価が広告主から議員に支払われる。
これは、支持者の議員に対する寄付とは全く異なる。
広告の対象にされたくない人は知る権利を行使できなくなる。
こうした、営利活動と議員活動との線引きがなく、有権者をカモにするような議員活動を容認してはならない。

N国党の広告収入、当選後一日約50万円に 立花孝志氏は「還元」へ

2019年8月13日火曜日

N国党首の公権力私物化

公党の代表によるこのような言論機関への実力行使、威圧行為は、言論弾圧に他ならない
明らかに公権力の私物化だ

N国党・立花氏 MX「5時に夢中!」突撃 マツコはパニックで降板か

2019年8月9日金曜日

究極的な公私混同

議員の公私混同がしばしば問題となるが、官邸に個人的な報告に行った上そこで会見を開くだとか、婚姻届けに事務所スタッフを使うだとか、公私混同甚だしい。

小泉進次郎氏と滝川クリステルは外出せず スタッフが婚姻届を提出

2019年8月8日木曜日

芸術祭実行委員会の独立性

芸術祭の実行委員会トップが知事などの行政トップの充て職となっているのはグローバルスタンダードなのか?

芸術に力があるのであれば、その責任は作者が負うのでなければならない
第三者の庇護の下であれば、それによって恣意的に自由を奪われかねない
芸術を振興する、守る、ということと、責任を引き受ける、ということとは違うのではないか
公的に助成しても、関係者を送り込まない、介入しない、ということでなければ、独立性は保てまい
実行委員会が独立していれば、公的助成のあるなしは政治に左右されたとしても、助成されないからといって中止しなければならなくはならない

あいちトリエンナーレ実行委員会名簿(2013年度)

2019年8月7日水曜日

表現の自由


河村市長の公私混同発言、事後的政治介入は言語道断

メッセージ性のない芸術などありえない
メッセージ性が強ければ暴力性を帯びる
暴力性があっても、その表現形態が芸術であれば表現の自由の範疇である
実害が生じることを防ぐ理由で事前に表現の自由を制限することには慎重でなければならない(これをし始めるとあらゆる表現は恣意的に制限できてしまう)
権利が衝突する場合もあるが、少なくとも、人権が侵害されるようなことが明らかでない限り、表現の自由を制約してはならない(事前検閲の禁止)
ただし、実害に対しては相応の責任が問われる

もし、行政がある特定の趣向にだけ肩入れするのであれば、それは公共性に反する
しかし、問題となっている「あいちトリエンナーレ」の企画展「表現の不自由展・その後」は数多ある企画展の内の一つでしかない
https://aichitriennale.jp/search.html…
公的なイベントとして何をやるのかは政策的意図があっていい(決定権者の政治責任は問われる)
しかし、政策決定過程(すなわち企画展の選考過程・基準)が公明正大であることが必須だ

2019年8月3日土曜日

民主主義の形骸化ー選挙が軽んじられている

参院選、投票率は48.80% 共同通信https://this.kiji.is/525753507921396833

投票率ばかりが強調されると余計に行かなくなるものなのかもしれない
投票自体は選択肢から選ぶだけなので極めて受け身な行為
お祭り騒ぎに巻き込まれたくない、という心理もあるかもしれない
自分たちの候補者を育てる、自分たちの政策をつくる
常日頃の社会参加の先にこそ当事者意識は生まれる
即席の民主主義などというのはありえないのである

2019年8月2日金曜日

所得制限批判の矛盾

ほとんどの福祉施策には所得制限がある。
子ども施策は、どの親元に生まれたのか等の境遇に関係なく、すべての子どもを対象にするべきだ。
しかし、財源には限りがある。
成人の場合、すべての国民を対象するのではなく、自助の難しい低所得者を優先している施策が多い。
これは累進課税と共通した政策理念だ。
消費税批判と福祉施策の所得制限批判とは相容れず完全に矛盾している。

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