2019年4月22日月曜日

見過ごされている高齢者の貧困

家などの資産があるために社会保障の対象にならず、生活実態として使える生活費は生活保護以下で、実質的には貧困状態に陥っている、といった嘆きの声を高齢の方々からよく聞きます。資産を売却して生活にあてればいい、資産があるのに公共に頼るのは甘えだ、というのが一般的な公共政策の考えだと思います。そのため、生活環境を維持できずにQOLを著しく失い、生き甲斐を奪われてからの保護、不幸との引き換え、不幸が前提、不幸に陥ってからの保護となっているのが現状でしょう。
 家を担保に借金すればいい、という気もします。しかし、いつ破綻するかも知れないリスクは冒したくないからこそ困窮しても我慢せざるを得ないわけです。資産を管理運用し、生活の質を維持できる人は貧困状態には陥らないわけで、それができず、自己責任の私有財産制度下で自立できない場合に、資産があるのに貧困状態に陥ってしまうということになるのだと思います。
 個人の能力の問題ではあるわけですが、だからこそ、困難を抱えた人を公共政策によって保護する必要があると私は思います。
 資産としての家や土地といった不動産があるけれども所得がない場合は、不動産の使用権を維持したまま所有権は自治体に移転し、その替わりにベーシックインカムを支給する。死後は自治体がその不動産を売却もしくは運用する。そうすれば、資産がある人に公的支援をすることへの反感が生じないのではないでしょうか。
 資本主義制度下で自立できない人は、社会主義的制度下の生活を選択できる。少子高齢化など、社会の変容に個人が対応しきれない現代にあっては、これくらい割り切った公共政策が必要となってきているのではないでしょうか。

感謝

この4年間、やってきたことに後悔はありません。市議として、やれる限りのことをやり、それなりに意味のある役割を果たせたと思っています。
再選し、この間見出してきた問題に取り組みたかったのですが、再選は叶いませんでした。
やれることはやりました。
市議というのは、市民に必要とされ、投票していただけなければ続けられないわけですから、致し方ありません。
それでも、シガラミなき市民派を貫こうとした私に投票いただいた1,543人もの方々には感謝申し上げますとともに、ご期待に沿うことができず、誠に申し訳ございませんでした。

2019年4月19日金曜日

選挙公報在庫切れは選管の怠慢

長後駅に備えられている選挙公報が、朝方底をついていたので選挙管理委員会に連絡しましたが、夜になっても補充されていません。順次補充しています、というのですが、どれだけの箇所で在庫が切れているというのか。
 選管のウェブページには「主要な公共施設(官公署・市民センター・図書館など)、郵便局、新聞販売店、市内駅などに備え置き」と書いてあるだけで、具体的な場所は載っていません。これらの設置場所で、在庫切れの箇所とそうでないところがあるのであれば、在庫があるところを経由して生活している人が優先して入手でき、在庫切れが続いている場所の人は入手困難、という不公平が生じているわけです。
 選管の担当者は、ウェブで選挙公報は公開していますし、これをもって知る権利が侵されているとは言えない、と言い訳していましたが、不公平が生じていることは明らかです。在庫切れが生じないように在庫管理をするのは選管の仕事であり、それを怠っていることの責任の自覚があまりに無いことに唖然としました。

根拠なき財政難を言い訳に使うな

中期財政フレームをもとに「5年間に財源不足584億円!」といかにも藤沢市が財政難に陥っているかに訴えている候補者が多いですが、これは間違っています。
市議レポート15号にも書きましたが
2016年に公表した中期財政フレームが「藤沢市の財政が厳しくなりつつある」との印象に拍車を掛けています。毎年の概算要求で生じる平均約100憶円の収支乖離は予算編成過程で解消しているのに、5年分を積み上げて見せたことで、あたかも5年後に545億円もの収支乖離が生じるかの誤解を与えています。
少子高齢化による税収の減少、社会保障関係費の増加、公共施設の老朽化による建て替えなど、義務的な財政需要の増加で、政策的経費が圧迫されているのは明らかですが、あくまで政策的経費は非義務的経費です。財政のゆとり・余裕がなくなったからといって「財政が厳しい」と思うのは、恵まれていることが当たり前となって正常な感覚が麻痺しているのに違いありません。そして、これまで実際に余裕があったために、藤沢市は本気で財政の縮減に取り組んでこなかったのが実態です。
本来、財政の厳しさに関わらず、最小経費で最大効果を目指すのは地方自治法に謳われている地方自治の鉄則です。

2019年4月14日日曜日

投げ出すわけにはいかない

市議となって4年間、市議の立場だからこそやれることを、できる限りやり続けてきました。見て見ぬふりせず、おかしいことはおかしい、良いことは良い、と是々非々を貫き、市民や市役所の方々と共に具体的な改善を図ってきました。そこから、文書主義の形骸化や行政主導、問題意識欠如、といった構造的な問題が見えてきました。まだまだ取り組まなければならないことが山積みです。ここで投げ出すわけにはいきません!

2019年4月9日火曜日

積極的なリスク管理を

 湘南台駅近くの引地川沿いには、写真(昨年撮影)のような健康遊具やベンチが設置されています。それらの座面に使われている木材が劣化し危険だ、との市民からの声がありました。
 早速、現場を確認し、市へ問い合わせました。
 公園課によりますと、まちづくり協会が指定管理者となっており、現場を確認したところ来週中には補修することになった、とのことでした。
 今後、定期的な点検に努めます、とのことで、それはそれでいいのですが、そもそもこういうことも指摘されなければ気が付かない、積極的なリスク管理がなされていない、と言うことに問題を感じます。
 好意でしていることでも、管理の不備で事故が起きれば責任が問われます。責任が問われる問われないにかかわらず、自ら責任を果たす自律性を備えていることは組織としての大前提です。

2019年4月5日金曜日

入学式

本日は、富士見台小学校と高倉中学校の入学式に参列させていただきました。
不安と希望に満ちた空気感がひしひしと伝わってきました。
可能性に満ちている子どもたちが、可能性を削がれることなく、諦めることなく可能性を紡ぎ、自分らしく思う存分に人生を切り拓いていけることを願ってやみません。
そうした一人一人が大切にされる社会であるべく、私も、やれることをやれる限りやって参ります。

議員の本業

市議は市議会すべての議決に参加するわけですから、すべての議案を理解し、判断しなければなりません。市民の負託を背負い、議決に臨んで賛否を明らかにするということには、重い責任が圧し掛かります。疑問があれば質すことができます。議案提出者は懇切丁寧に説明してくれます。議決に際して意見を述べることもできます。
議決事項以外でも、年に3回の一般質問では各議員1時間の持ち時間があり、市に対して何でも質問できます。
これらの機会を用い、問題解決や政策提言を行い、地方自治の発展と住民福祉の向上に尽力します。

2019年4月1日月曜日

市民シアターで前代未聞のアクシデント

昨日、市民シアター第九を唄う会のコンサートで前代未聞のハプニングがありました。演奏途中、機関銃掃射を想起させる凄まじいノイズが、約20秒に渡り、舞台に向かって左側スピーカーから響き渡りました。一瞬、劇場テロかと思いました。
 演奏は一時中断したものの、すぐに再開されましたが、3年に一度の晴れ舞台を台無しにしてしまいました。打ち上げの席上、指揮者の方は、より観客の集中力が高まり特別な演奏会となった、と皮肉まじりのプラス思考でご挨拶されていましたが、施設管理として、こんなことがあっていいはずがありません。
 施設管理の指定管理者である藤沢市民会館サービス・センター株式会社のシアター長は、設備の老朽化でいつこうした問題が発生しても不思議がないと話していた、と言い訳していましたが、リスクを抱えたまま施設を貸し出して言いわけがありません。それも有料で。主催者には施設利用料を返金し、お客さんにはチケット代も返金し、出演者には損害賠償しなければない事態です。
 ライブ芸術は、一発勝負で取り返しがつかないものです。会場の不備が邪魔をするなどということは問題外。こんなことは二度と繰り返してはなりません。
 藤沢市では、近年、既存建物の建て替えで、新しい建物をいくつも作っていますが、既存建物のメンテナンスを目に見えておろそかにしています。これも事後修繕(近年、予防保全・長寿命化に切り替えつつあります。)がもたらす弊害の一つです。問題が起きるまで予防修繕をしていないから、ぼろぼろになるまで放置し、使い捨てるわけですが、極めて無責任な施設管理のあり方です。施設の質を保つのが本来の施設管理者の責務です。
 演奏途中、シアター長らに、演奏が終わった後、演奏者と観客に事情を説明し、失態についてきちんと謝罪するべきですよ、と忠告しておきましたが、それすらもありませんでした。市長も最後までいたのですから、市長としての一言があっても良かったでしょう。シアター長は、終演の館内放送の後にお詫びの放送も流したと言っていましたが、私も聞こえませんでしたし、帰り始めた観客にも聞こえなかったに違いありません。市の信用はガタ落ちです。
 施設管理も、事故対応も、まったく常軌を逸しており、情けない限りです。市議としても責任を感じております。今後も市議を続けていけるならば、徹底して改善して参る所存です。

最新の投稿

感染症対策の基本

クラスター対策はするべきだし、PCR検査も積極的にするべきだった。 そして、陽性者と陽性者との濃厚接触者は全て隔離(自宅、宿泊施設、病院に振り分ける)し、隔離施設内でも陽性者間で偽陽性者に感染拡大しないように個別に管理する。 陰性でも症状があれば隔離対象にする(偽陰性の可能性...