2019年1月31日木曜日

国民総幸福量で幸福が測れるのか

幸福な環境にあっても幸福を実感できないことほど不幸なことはありません。 一方、ブータンはGDP(国内総生産)ではなくGNH(国民総幸福量)を重んじた国づくりを標榜していることで有名ですが、独裁体制に近く、民族差別や基本的人権の制約が多い国のようでもあります。 国連の2018年版World Happiness Reportでは、世界幸福度ランキングで97位(日本は54位)とそれほど高くもありません。この調査は「幸福な環境」を測っているのであって、心理的幸福は含まれていないようですから、GNHとイコールではないのでしょうが、ブータンの場合、幸福量の重視を標榜しているだけで、実質が伴っているのかは疑わしく、メディアのミスリードによって「ブータンは素晴らしい」とイメージ操作されているようにも思われます。 国家の管理主義によって自国文化を守れているという点で保守層からの支持が強いのだと思われますが、私は、国民より国家が優先される社会がいいとは思いません。 経済指標より幸福度に重きを置くことには賛成です。しかし、無理矢理意識させられた見せ掛けの幸福であれば無意味ですから、幸福の見える化には工夫がいります。 

その他の国際指標
Democracy Index2016(イギリスのエコノミスト誌):ブータン99位、日本23位
Freedom in the World 2018(NGOのフリーダムハウス)自由度指数(max100):ブータン55、日本96

https://freedomhouse.org/report/freedom-world/2018/bhutan?fbclid=IwAR0D0ZKmNA1lZMBstqiHgnF1oBwFBoqINdXhypNAQTlFw-ktburfwdm3Qgg

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